東京ふうが56号(平成31年冬季・新年号)

第17回「遊ホーッ」

洒落斎

①スマホの副作用

 2017年11月7日(金)の朝日新聞朝刊の「天声人語」にフォン(電話)とスナビング(無視)を合成した言葉で、スマホやタブレットを見たり返信を打ったりして目の前の人を無視する行為を指すファビングのことが記載されており、横綱日馬富士による暴力事件のことが書かれていた。
更にアップル創業者のスティーブ・ジョブズが夕食時は彼の家族の誰もコンピューターに触れず、食卓を囲んで本や歴史について話すことが大事だと考えていたことが記されていた。そして家で子供たちが機器に触れる時間を制限していたようで、数々の夢ある機器を送り出した当人はその副作用も見えていたのだろうとも記していた。
これらの大筋は納得できるのだが、スティーブ・ジョブズが子供たちの機器に触れる時間を制限していた理由は礼儀作法的な副作用を心配した以外に目への影響を心配したことの方が大きかったのではと思える。
「遊ホーッ346」の①でブルーライトの目への影響を記しましたが、その中でブルーライトは紫外線より目を傷めるというコメントが戸張幾生監修『白内障と緑内障の正しい知識』に記載されていることを紹介しました。その本ではスティーブ・ジョブズが自分の子供には機器の使用時間を制限していながら、ブルーライトを使う機器を開発し、多数売り出していることを非難していました。確かにファビングも問題であるが、ブルーライトにも気を付けたいものです。


(つづきは本誌をご覧ください。)