東京ふうが35号(平成25年 秋季号)

「旅と俳句」梅里雪山の旅

「旅と俳句」2012夏 中国雲南省徳欽県 梅里雪山の旅

1、出国、上海経由昆明 8月17日(金)

石川 英子

2012年8月17日9時40分、猛暑の日本を逃れるようにJAL873機が成田空港を離陸。京都の手毬すしの機内食、白ワイン、アイスクリーム、コーヒーをサービスされる内、北京時間11時40分、上海浦東国際空港に着陸。ATMで両替、8万円=5千835元(13円70銭=1元)。
虹橋空港へ一号線バスにて移動、30元。
余裕たっぷりの昆明行は75分遅れ、17時20分上海虹橋空港を離陸。中国東方航空機MU5818機は20時、昆明長水国際空港着。昨年出来たばかりのピカピカである。タクシーの運転手はホテルの場所が不明だと正人に電話をさせたが、最近名前を変更したばかりだった。雲南省は手ごわそうである。
21時、空港に近い凱旋金馬大酒店に到着。安い宿には漢族の家族連れツアーが満員だ。皆身分証を胸に下げて、上海から雲南省都の昆明迄3時間余の空の旅ともなれば、国内でありながら、さながら外国旅行の様な賑やかさだ。他の客を後に廻して、ロビーのカウンター前で大声を出し合い、そのモラルの悪さは呆れはてるばかりである。
初めての雲南省。海抜零米の上海から、標高1千900米の昆明に来ると、省都が雲取山の頂上に開けた様に空気が薄かった。私は機内食で夕飯を間に合わせてホテルで休憩、正人は早速夜の街に出て行って牛肉拉麺を食べ、缶ビールとジュースを買って戻って来た。

(つづきは本誌をご覧ください。)