春– tax –
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凍蝶 (いてちょう)
日溜りに凍蝶翅を立てしまま 松谷富彦 (東京ふうが通巻68号歳時記47より)【冬・新年】 -
魚氷に上る(うおひにのぼる/うをひにのぼる)
大八洲波立ち魚の氷にのぼる 高木良多 (東京ふうが通巻40号歳時記19より)【冬・新年】 -
蛙の目借時 (かわずのめかりどき)
浮き沈む鯉を見てゐる目借時 高木良多 (東京ふうが通巻25号歳時記4より)【春】 -
かたかごの花 (かたかごのはな)
後方円墳かたかごの花並び咲く 積田太郎 (東京ふうが通巻29号歳時記8より)【春】 -
黄砂 (こうさ)
黄砂降る卑弥呼住まひし地と伝へ 深川知子 (東京ふうが通巻29号歳時記8より)【春】 -
落し角 (おとしづの)
新しき恋の始まる落し角 大多喜まさみ (東京ふうが通巻65号歳時記44より)【春】 -
落椿 (おちつばき)
天変の音おそろしや落椿 高木良多 (東京ふうが通巻33号歳時記12より)【春】 -
魞挿 (えりさす)
魞挿して景あらたまる竹生島 石川英子 (東京ふうが通巻52号歳時記31より)【冬・新年】 -
梅見 (うめみ)
手作りの竹笛売るや梅まつり 萩田陽子 (東京ふうが通巻37号歳時記16より)【春】 -
朧 (おぼろ)
舫舟たたく波音朧かな 花里洋子 (東京ふうが通巻37号歳時記16より)【春】 -
遠足 (えんそく)
遠足の殿いつも駆けてをり 乾佐知子 (東京ふうが通巻45号歳時記24より)【春】 -
蝌蚪 (かと)
隠沼の日向にゆるぶ蝌蚪の紐 小田絵津子 (東京ふうが通巻57号歳時記36より)【春】 -
蝌蚪 (かと)
蝌蚪の尾の消ゆるころなりミシン踏む 乾佐知子 (東京ふうが通巻57号歳時記36より)【春】 -
郭公 (かっこう)
連休の街なか静か遠郭公 春木征子 (東京ふうが通巻53号歳時記32より)【春】 -
梅 (うめ)
軒の梅ふくらみきしと妻の声 高木良多 (東京ふうが通巻49号歳時記28より)【春】 -
陽炎 (かげろう)
水張つて水郷なべて陽炎へる 石川英子 (東京ふうが通巻49号歳時記28より)【春】 -
陽炎 (かげろう)
托鉢の僧がかげろふ機の町 深川知子 (東京ふうが通巻49号歳時記28より)【春】 -
堅香子の花 (かたかごのはな)
かたかごは風の子韋駄天走りして 蟇目良雨 (東京ふうが通巻49号歳時記28より)【春】 -
紙風船 (かみふうせん)
児の息を包みてはねる紙風船 乾佐知子 (東京ふうが通巻49号歳時記28より)【春】 -
一葉忌 (いちようき)
坂道のカフヱーでお茶を一葉忌 長南憲章 (東京ふうが通巻37号歳時記16より)【春】 -
あしびの花 (あしびのはな)
旧道に工事の車馬酔木咲く 大芦幸代 (東京ふうが通巻41号歳時記20より)【春】 -
揚雲雀 (あげひばり)
空に溶け声のみ流る揚雲雀 野田晶子 (東京ふうが通巻33号歳時記12より)【春】 -
揚雲雀 (あげひばり)
陶枕の出でし古墳や揚雲雀 井上芳子 (東京ふうが通巻37号歳時記16より)【春】 -
蘆の角 (あしのつの)
寸にして波と抗ふ蘆の角 小田絵津子 (東京ふうが通巻65号歳時記44より)【春】 -
公魚 (わかさぎ)
公魚を肴に甲斐の国なまり 高草久枝 (東京ふうが通巻49号歳時記28より)【春】
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