歳時記– archive –
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蚊遣香 (かやりこう)
子規庵の縁側に置く蚊遣香 野田晶子 (東京ふうが通巻22号歳時記1より)【夏】 -
恵方鮨 (えほうずし)
渚ゆく恵方鮨の海女二人 鎌須賀礼子 (東京ふうが通巻24号歳時記3より)【冬・新年】 -
蛙の目借時 (かわずのめかりどき)
浮き沈む鯉を見てゐる目借時 高木良多 (東京ふうが通巻25号歳時記4より)【春】 -
燕子花 (かきつばた)
かきつばた商人宿の荒格子 乾佐知子 (東京ふうが通巻26号歳時記5より)【夏】 -
稲刈 (いねかり)
仏塔の影稲刈に及びけり 荻原芳堂 (東京ふうが通巻27号歳時記6より)【秋】 -
踊 (おどり)
網笠の顔も見せずに踊りけり 高木良多 (東京ふうが通巻27号歳時記6より)【秋】 -
雁渡る (かりわたる)
軒低き飛騨の山里雁渡る 乾佐知子 (東京ふうが通巻27号歳時記6より)【秋】 -
雁渡り (かりわたり)
雁渡しウーパールーパー水槽に 井上芳子 (東京ふうが通巻51号歳時記30より)【秋】 -
荒神輿 (あらみこし)
仲見世といふ花道を荒神輿 小田絵津子 (東京ふうが通巻58号歳時記37より)【夏】 -
かいつぶり (かいつぶり)
さざ波の光の帯にかいつぶり 河村綾子 (東京ふうが通巻68号歳時記47より)【冬・新年】 -
かいつぶり (かいつぶり)
かいつぶりはづみをつけてもぐりけり 荻原芳堂 (東京ふうが通巻28号歳時記7より)【冬・新年】 -
かたかごの花 (かたかごのはな)
後方円墳かたかごの花並び咲く 積田太郎 (東京ふうが通巻29号歳時記8より)【春】 -
甲虫 (こうちゅう/かぶとむし)
D51を引つ張つてゐる甲虫 鈴木大林子 (東京ふうが通巻58号歳時記37より)【夏】 -
黄砂 (こうさ)
黄砂降る卑弥呼住まひし地と伝へ 深川知子 (東京ふうが通巻29号歳時記8より)【春】 -
卯波 (うなみ)
小刻みに走る宇波や壇ノ浦 深川知子 (東京ふうが通巻30号歳時記9より)【夏】 -
ががんぼ (ががんぼ)
脚一本捨ててががんぼ無頓着 松谷富彦 (東京ふうが通巻54号歳時記33より)【夏】 -
ががんぼ (ががんぼ)
ががんぼの水面を弾みつつ行けり 堀越純 (東京ふうが通巻30号歳時記9より)【夏】 -
門松 (かどまつ)
門松の藁を啄む放ち鶏 荻原芳堂 (東京ふうが通巻32号歳時記11より)【冬・新年】 -
牡蠣 (かき)
牡蠣筏浮かべて瀬戸の海晴るる 石川英子 (東京ふうが通巻60号歳時記39より)【冬・新年】 -
牡蠣 (かき)
牡蠣鍋に少し酒足す漁師宿 元石一雄 (東京ふうが通巻32号歳時記11より)【冬・新年】 -
風死す (かぜしす)
風死して羽化のかなはぬもの数多 花里洋子 (東京ふうが通巻58号歳時記37より)【夏】 -
風薫る (かぜかおる)
風薫る音大生の打つ鼓 島村若子 (東京ふうが通巻66号歳時記45より)【夏】 -
黴 (かび)
学帽に残る昭和や黴ほのか 深川知子 (東京ふうが通巻54号歳時記33より)【夏】 -
風花 (かざはな)
風花や山に真向かひ画架立つる 河村綾子 (東京ふうが通巻64号歳時記43より)【冬・新年】 -
風花 (かざはな)
風花や真赤に焼けし硝子玉 太田幸子 (東京ふうが通巻32号歳時記11より)【冬・新年】