歳時記– archive –
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火事 (かじ)
火事場跡金庫残りてゐたりけり 堀越純 (東京ふうが通巻32号歳時記11より)【冬・新年】 -
寒鴉 (かんがらす)
寒鴉星の雫に濡れもして 堀越純 (東京ふうが通巻52号歳時記31より)【冬・新年】 -
寒稽古 (かんげいこ)
鶴の舞ふごとき乱取り寒稽古 松谷富彦 (東京ふうが通巻60号歳時記39より)【冬・新年】 -
寒梅 (かんばい)
寒梅や硯師二代続きしと 井上芳子 (東京ふうが通巻32号歳時記11より)【冬・新年】 -
落し角 (おとしづの)
新しき恋の始まる落し角 大多喜まさみ (東京ふうが通巻65号歳時記44より)【春】 -
落椿 (おちつばき)
天変の音おそろしや落椿 高木良多 (東京ふうが通巻33号歳時記12より)【春】 -
新走り (あらばしり)
新走りおとうといよよ父に似て 深川知子 (東京ふうが通巻59号歳時記38より)【秋】 -
打水 (うちみず)
夕風や水打つ茶屋の紺暖簾 太田幸子 (東京ふうが通巻34号歳時記13より)【夏】 -
ががんぼ (ががんぼ)
ががんぼや裸電球煤煤けをり 乾佐知子 (東京ふうが通巻34号歳時記13より)【夏】 -
雷 (かみなり)
遠雷や声の大きな甲斐の人 澤田浩美 (東京ふうが通巻34号歳時記13より)【夏】 -
色変へぬ松 (いろかえぬまつ)
色変へぬ松の小径や潮匂ふ 堀越純 (東京ふうが通巻35号歳時記14より)【秋】 -
柿 (かき)
柿の名を久保と応へり嵯峨野人 元石一雄 (東京ふうが通巻35号歳時記14より)【秋】 -
風の盆 (かぜのぼん)
大切に今日使ひきる風の盆 河村綾子 (東京ふうが通巻67号歳時記46より)【秋】 -
風花 (かざはな)
風花や五平餅焼く峠茶屋 太田幸子 (東京ふうが通巻36号歳時記15より)【冬・新年】 -
寒夕焼 (かんゆうやけ)
沖待ちの船くろぐろと寒夕焼 小田絵津子 (東京ふうが通巻68号歳時記47より)【冬・新年】 -
寒椿 (かんつばき)
己が葉の暗みに炎ゆる寒椿 高木良多 (東京ふうが通巻36号歳時記15より)【冬・新年】 -
寒の入り (かんのいり)
酌み交す羅漢の笑みや寒の入り 石森曻 (東京ふうが通巻36号歳時記15より)【冬・新年】 -
寒の鯉 (かんのこい)
底の藻を揺らし息づく寒の鯉 角田太一 (東京ふうが通巻36号歳時記15より)【冬・新年】 -
魞挿 (えりさす)
魞挿して景あらたまる竹生島 石川英子 (東京ふうが通巻52号歳時記31より)【冬・新年】 -
穴まどひ (あなまどい)
例幣使街道よぎる穴まどひ 荻原芳堂 (東京ふうが通巻39号歳時記18より)【秋】 -
梅見 (うめみ)
手作りの竹笛売るや梅まつり 萩田陽子 (東京ふうが通巻37号歳時記16より)【春】 -
朧 (おぼろ)
舫舟たたく波音朧かな 花里洋子 (東京ふうが通巻37号歳時記16より)【春】 -
片蔭 (かたかげ)
片蔭や婆がほまちのわらぢ売り 井水貞子 (東京ふうが通巻38号歳時記17より)【夏】 -
雷 (かみなり)
風立ちて不意を突きくる日雷 元石一雄 (東京ふうが通巻38号歳時記17より)【夏】 -
雁 (かり)
初雁や池に迫り出す能舞台 深川知子 (東京ふうが通巻39号歳時記18より)【秋】