東京ふうが36号(平成26年 冬季・新年号)

「澤木欽一の行脚風景」発行の顛末

「澤木欽一の行脚風景」発行の顛末

高木 良多

「澤木欣一の行脚風景」を書き出して「ふうが」の平成22年秋号に掲載したのが平成22年11月10日発行。
澤木欣一句集「綾子の手」の鑑賞を書き終え「ふうが」の平成25年春号に発表したのが平成25年5月31日であった。
書きはじめる前に原稿整理の資料蒐集に約1年を要しているので約4年をかかっていたことになる。
◇  ◇
私が「風」の編集を手伝っていたころ「風」の編集室で「風」の副主宰細見綾子先生から「澤木欣一の沖縄吟遊集はいい句集ですよ」とささやかれていたことが耳にのこっていたのがこの小著を発行するの端緒であったように思える。
澤木欣一先生には句集12冊があるがこの「沖縄吟遊集」をこの評論の冒頭においたのはそのためである。
この評論の後篇においては「澤木欣一の俳話草紙」を加えている。
この俳話草紙では澤木欣一先生の俳句作りの方法について最初、即物具象の方法であったのが、のち「抒情というよりは認識の方法をとるという方法に変えてゆくいきさつ」を書いている。
俳話草紙ではこのような変遷を述べているので読んでいただければ幸いである。
この著書の原稿は「ふうが」に保管されていたので今回の発行についても「ふうが」の編集にお願いすることになった。
多くの方々に贈呈をしてきたが、「春耕」の川澄祐勝大僧正をはじめ、友誌「万象」の皆さんにもお礼状その他をいただいた。
大へん感謝している次第である。

2月9日
(つづきは本誌をご覧ください。)