東京ふうが25号(平成23年夏季号)

東京ふうが 26号(平成23年 夏季号)

ネパール・ヒマラヤ紀行 2011

ミニエッセー「旅と俳句」
ネパール・ヒマラヤ紀行 2011

ポカラ・ダンプストレッキング 仏陀の生誕地・ルンビニへ

石川 英子
1.ネパール入国への道

3月1日 、快晴。
現在残念ながら、日本からネパール国への直行便はないので何処かの国を経由しなければ入国出来ない。昨年は中国の広州~チベットのラサ~ネパールのカトマンズそして中国の広州から出国した。今回はタイ・バンコクのスワンナブーム空港を経由した。機内の天袋に息子の携帯電話を忘れ大変手数をおかけしたが、3月11日の大震災の時に非常に助かった。翌朝カトマンズへ飛ぶのでトランクを預け、空港近くのホテルへ手廻りの貴重品のみでの宿泊となり、老体の私の体を考えて少々の贅沢をした。

熱帯地方の夜明け 3月2日、快晴。
6時、部屋の窓を開けるとホテル前に広がる草原の椰子と芭蕉の木に小鳥が囀り、早朝から暑かった。寒風吹きすさぶ日本から7時間近く飛んで来て、翌日は熱帯の国の庭を散策した。庭の奥には小さな祠が祀られ、ブーゲンビリアの花が咲き乱れている。野趣溢れた郊外のホテルだった。
昨夜は遅くまでバザールで賑わっていたが、ホテル前には朝食屋の屋台が並んでいて外で食事をする人も多いようだった。
7時半、シルバーゴールドガーデンホテルを出発、朝のバンコク郊外は通勤通学の人々を満載した路線バスがタクシーを追い越して行き、道の両側には朝食を売る店が湯気を上げていた。空港にチェックインと同時に空港税を700バーツ。荷物預けの手間がかからず助かった。カウンター喫茶にて軽い朝食の後、書店にて新聞とタイシルク表紙の手帖を買った。スワンナブーム空港10時30分発(タイ時間)、カトマンズ・トリブバン国際空港14時着(タイ時間)、ネパール時間12時45分。

(つづきは本誌をご覧ください。)