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東京ふうが52号(平成30年冬季・新年号)
編集人が語る「東京ふうが」52号
「東京ふうが」編集人より
急速なIT化に私たちは今、どの辺を歩いているのか不安になる。しかし、取り巻く環境がどうであれ一個人のやれることはたかが知れている。コツコツと積み上げて行けば山のようになるだろう。諦めては駄目であることを先人は教えてくれている。
蟇目良雨
目 次
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1 | 名句逍遙 <31> | 蟇目良雨 |
皆川盤水秀句鑑賞 | ||
高木良多秀句鑑賞 | ||
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2 | 作品7句と自句自解ちょっと立読み | |
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9 | 寄り道 高野素十論 22 第35回 ちょっと立読み | 蟇目良雨 |
素十と紅花 | ||
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16 | 墨痕三滴(俳句選評) | 蟇目良雨 |
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18 | 俳論 形容詞「美しい」は禁忌句語にあらず!? | 松谷富彦 |
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22 | 紀行エッセー 出雲・松江「古事記の国に遊ぶ I 」ちょっと立読み |
石川英子 |
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26 | 曾良を尋ねて 第35回 ちょっと立読み | 乾佐知子 |
101 -大久保長安に関する一考察 II – 102 -曽良と大久保長安との関わり – 103 -金沢から山中温泉へ I – 104 -金沢から山中温泉へ II – |
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30 | コラム 「はいかい漫遊漫歩」ちょっと立読み (『春耕』より) |
松谷富彦 |
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32 | 第13回 遊ホーッちょっと立読み | 洒落斎 |
(1)フェロモン (2)死海文書 |
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34 | 書評 「菊坂だより」(『月の匣』《句集曼荼羅》より) | |
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35 | あとがき | |
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36 | 句会案内 | |
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表3 | 東京ふうが歳時記 <31> | 編集部選 |
(つづきは本誌をご覧ください。)
女子会も共謀罪か秋の暮
蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年秋季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報390回〜392回より選
女子会も共謀罪か秋の暮 大多喜まさみ
現代の政治を軽妙に描いているが、いつの時代も初めは軽いことが気が付いてみれば大変なことになってきた。女性が何人か集まって「女子会」で世間話に花を咲かせている。が見方によっては出来たばかりの共謀罪の対象にならないか心配しているのだ。
鳴砂山の砂の声きく夜寒かな
蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年秋季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報390回〜392回より選
鳴砂山の砂の声きく夜寒かな 花里洋子
鳴砂山(中国では鳴沙山)は敦煌にある。砂山の天辺が風に吹かれて鳴くことから名付けられた。敦煌を訪れたここに宿泊したことで得られた句。古人が多く西域の防衛に駆り出されて此の辺りに来て故郷を偲んで泣いた故事を作者は思いだしているのだろう。
黙契として朝顔の蜜を吸ふ
蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報390回〜392回より選
黙契として朝顔の蜜を吸ふ 蟇目良雨
黙契はおどろしい言葉だが、幼子が二人だけの秘密として朝顔の蜜を吸っている光景が思い浮かぶ。「二人だけの秘密よ・・・」「また、明日もね」といったところか。
東京ふうが51号(平成29年秋季号)
編集人が語る「東京ふうが」51号
「東京ふうが」編集人より
後期高齢者の仲間入りをした途端に体の不具合が起きた。命に関わるようなことでないのが慰めである。子規はこんな事態でも己を客観視出来た。ここが試練だと踏ん張ればよい俳句を産む力になることだろう。俳句は「客観写生」が第一。いくらかでも余裕があれば抒情を付け加えることをするのが怪我の無いやり方であると戒めている。
蟇目良雨
目 次
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1 | 名句逍遙 <30> | 蟇目良雨 |
皆川盤水秀句鑑賞 | ||
高木良多秀句鑑賞 | ||
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2 | 作品7句と自句自解ちょっと立読み | |
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9 | 句集鑑賞 ゆりこの どうよ!この俳句(『駒草』12月号より) | |
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10 | 墨痕三滴(俳句選評) | 蟇目良雨 |
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12 | 曾良を尋ねて 第34回 ちょっと立読み | 乾佐知子 |
99 -「奥の細道」に於ける佐渡とは I – 100 -佐渡島と大久保長安に関する一考察 – |
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14 | コラム 「はいかい漫遊漫歩」ちょっと立読み (『春耕』12月号より) |
松谷富彦 |
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16 | 紀行エッセー 高麗神社と釣瓶落しちょっと立読み |
石川英子 |
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18 | 第12回 遊ホーッちょっと立読み | 洒落斎 |
(1)コーラスグループ (2)気になる歌詞 (3)メッキ、ホーロー |
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19 | あとがき | |
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20 | 句会案内 | |
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表3 | 東京ふうが歳時記 <30> | 編集部選 |
(つづきは本誌をご覧ください。)
たまきはるいのちひと日や花さぼてん
蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報387回〜389回より選
たまきはるいのちひと日や花さぼてん 松谷富彦
咲き誇る花の命が一日のみの仙人掌の花であることよという句意。月下美人に代表される仙人掌の花の儚さを詠った。
行基葺までは届かず夏の蝶
蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報387回〜389回より選
行基葺までは届かず夏の蝶 深川知子
夏蝶の行方を眺めていたら行基の葺いた瓦屋根までは届かずに飛び去って行ったと言っている。ここで行基葺とは行基が指導して葺かせた屋根瓦のこと。元興寺のそれが有名。夏蝶の高くは飛ばないことを具象化した。
浮城を緑雨すぎゆく曾良忌かな
蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報387回〜389回より選
浮城を緑雨すぎゆく曾良忌かな 乾佐知子
曾良の忌日は宝永7年5月22日(1710年6月18日)頃とされている。曾良研究者の作者にとって曾良は故郷の偉人。浮城と言われる高島城の上をいま、緑雨が過ぎてゆく。曾良の里帰りのように感じた作者。