蟇目良雨講評
東京ふうが 平成29年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報387回〜389回より選
たまきはるいのちひと日や花さぼてん 松谷富彦
咲き誇る花の命が一日のみの仙人掌の花であることよという句意。月下美人に代表される仙人掌の花の儚さを詠った。
咲き誇る花の命が一日のみの仙人掌の花であることよという句意。月下美人に代表される仙人掌の花の儚さを詠った。
松手入れには凡人の知らない世界があるのだろう。手を付ける前に長考している頭領の姿をよく目にする。人の寿命以上に長生きする松をどのように成長させていくか遠大な構想をもって手入れしている。終始静かで哲学的でもあるのは松に相応しい。