東京ふうが70号(令和4年夏季号)

編集人が語る「東京ふうが」70号今年の9月で満80歳を迎えた。幼い頃に小児麻痺と肺浸潤を患い、病弱で小学校低学年を何とかやり過ごし、少年時代は足を引きずりながらも負けん気で挑戦し続けここまでやって来た。自分では足の割ることに余り気が付かないのだが、大きな鏡やガラスに映る我が身はやはりあまり格好の良いものではない。気分が落ち込む瞬間だ。それでも人は人、自分は自分と割り切ればまた元気な自分に戻る。
高木良多先生から俳句の径に導かれて以来、大勢の仲間に恵まれてここまで来られたことを有難いと思う。盤水先生からは風狂の俳人の生き方を学び密かに目標にしている。今後、どのように進むかを「東京ふうが」を舞台に歩んでゆきたいと思う。
乾佐知子さんの労作『曾良を尋ねて』が1冊に纏められることになった。読み返してみて実に面白い読み物になっていた。通底しているのは家康の六男松平忠輝の隠し子が曾良ではないかという前提である。私は松平忠輝に詳しくなかったのだが、隆慶一郎原作、横山光輝画のコミック『捨て童子 松平忠輝』上中下3巻を読み、父・家康には可愛がられたが、兄・秀忠に憎まれた事情が良く分かった。小説かもしれないが頭の整理が良く出来た。『曾良を尋ねて』をこのように実社会に対比させて読むと迫真に迫ってくる力があることを感じた。完成が楽しみです。
蟇目良雨


名句逍遙 <49>  蟇目良雨
皆川盤水秀句鑑賞
高木良多秀句鑑賞

作品7句と自句自解ちょっと立読み

仙鶴「富士に象」 本郷民男

素十俳句鑑賞・100句  (9)ちょっと立読み 蟇目良雨

10 私の愛唱句 4

13 随筆 「韓国俳話あれこれ」15ちょっと立読み 本郷民男
朝鮮俳句選集・神仙爐俳壇より ほか

16 墨痕三滴(佳句短評) 蟇目良雨

18 コラム 「はいかい漫遊漫歩」ちょっと立読み
(『春耕』より)
松谷富彦
162 廃道も花火ひらいて瞬けり 又吉直樹
163 昭和とともに消えた赤帽
164 自転車に乗った留学生、漱石
165 自転車の三角乗りを知っていますか
166 鬼平も好んだ一本饂飩の話
167 ネギマ鍋(汁)の栄枯盛衰

25 恋人の腕の中で星になった俳女 本郷民男

28 歳時記のご先祖様 ④ちょっと立読み 本郷民男

31 あとがき

32 句会案内

表3 東京ふうが歳時記 <49> 編集部選

(つづきは本誌をご覧ください。)