季刊俳誌東京ふうが 平成28年冬季新年号通巻44号

東京ふうが44号(平成28年冬季新年号)

第5回「遊ホーッ」「遊ホーッ」287より

紫禁城

洒落斎

明、清時代の宮殿だった中国の紫禁城(故宮博物院)は高さ10mの塀で囲われた広大な敷地(東西約750m、南北約960m、敷地面積約75万㎡、皇居の敷地面積は約22万㎡)を有し、周囲には堀が巡らされている。インターネットにて空から見た故宮で検索すると航空写真で紫禁城とその周辺を見ることができます。航空写真をダブルクリックすると拡大され、上下左右に移動するとこんなに見せてもいいのだろうかと不思議に思うほど広い範囲を見ることができます。
私は大学の校友会で講演を行い、その後の懇親会の場で別の地区の校友会の人から紫禁城に関する質問を受けた。その方は紫禁城に行ったことがあり、紫禁城の内部に更に塀で囲われた場所が午門から入ると、建築物として前三殿(太和殿、中和殿、保和殿)が縦列してあり、更に建築物として後三宮(乾清宮、交泰殿、坤寧宮)がある。前三殿、後三宮は塀で囲われており、それらの庭には一本も木が植えられていなかった。そこでその方はなぜ木が植えられていないのか疑問に思って、中国の説明者に質問してみたのですがその答えが分かりますか?と訊かれた。どうにも見当が付かなかったので、私は分かりませんと答えた。なんと中国人の答えは□(かこい)の中に木があるとどうなりますか?困という字になるでしょうという答だったそうです。
それが本当の答えかは分かりませんが、なかなか面白いですね。


(つづきは本誌をご覧ください。)