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百合化して蝶となりしや書庫に蠋れ

蟇目良雨講評
東京ふうが 平成26年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報349号〜351号より選

百合化して蝶となりしや書庫に蠋れ 高木良多

季語は百合であるが珍しい使い方。百合の花が蝶に見えたということであるが、書庫の暗がりに活けられた百合が、ふと見た瞬間に蝶のように見えた驚きが一句の眼目。書庫の措辞に作者の生き様がよく出ている。


東京ふうが38号(平成26年夏季号)

編集人が語る「東京ふうが」38号

「東京ふうが」編集人より

38_cover高野素十と水原秋櫻子の「自然の真と文芸上の真」論争でその引き金を引いたと言われる俳誌『まはぎ』に掲載された論文はどんな内容なのか、それほど秋櫻子を傷つけたのか大変曖昧である。本号ではその『まはぎ』に焦点を当ててみた。読者のお役に立てば幸いである。

なお、発行人が高木良多先生から蟇目良雨に交代した。先生ご高齢のためにお申し出がありここにご報告する。

蟇目良雨

目 次

1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(17)     高木良多
良多俳句の鑑賞(17)     蟇目良雨
2 作品七句と自句自解「夏季詠」 ►ちょっと立読み
6 墨痕三滴(俳句選評)  鑑賞:蟇目良雨
(お茶の水句会報349~351号より選んだもの)
7 八千草日記      高木良多 ►ちょっと立読み
(5) 岩煙草(いわたばこ)
(6) 蕺 草(どくだみ)
8 寄り道 高野素十論 < 9 >     蟇目良雨 ►ちょっと立読み
18 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <30>    鈴木大林子
「白内障手術体験記」 ►ちょっと立読み
20 曾良を尋ねて < 21>     乾 佐知子
59 安宅丸と堀田正俊の刺殺まで ►ちょっと立読み
60 安宅丸と堀田正俊の刺殺まで ②
61 堀田正俊の刺殺とその後
23 子規の滑稽俳句を探る      蟇目良雨 ►ちょっと立読み
26 高幡不動の歴史        高木良多
27 書評「俳句探訪」       山口耕堂
22 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」     高木良多 ►ちょっと立読み
24 後書     高木良多
24 句会案内
表3 東京ふうが歳時記 < 17 >【 夏 】    編集部選