東京ふうが69号(令和4年春季号)

韓国俳句話あれこれ 14

本郷民男

▲ 慶尚南道の晋州八景

 韓国南部の晋州市の国立慶尚大学校大学院に、遠距離通学しました。修了し帰国してからも、たまに連絡が来ます。大正3年(1914)に発行の『晋州案内』(伊作友八編・発行)をゼミの教材に使い、その後韓国語の翻訳書を出そうと、漢文の解読等の援軍を求められることがあります。最近では本にある俳句の解析を頼まれ、晋州八景を選んで俳句を対応させたと気がつきました。晋州は1925年まで慶尚南道の道庁が置かれた町です。晋州城で、秀吉軍と二回の戦闘がありました。一次戦は秀吉軍が撃退されたものの、城主が戦死しました。二次戦は七万の秀吉軍が圧倒し、城内の三千の兵と六万の民間人が、ほぼ全滅しました。日本人が選んだ晋州八景が喜ばれるとは思いませんが。


(つづきは本誌をご覧ください。)