俳句とエッセイ「東京ふうが」平成28年秋季号

東京ふうが47号(平成28年秋季号)

八千草日記

(23)シモバシラ(雪寄せ草)

高木良多

シモバシラ咲きしと庭に妻のこゑ   良 多

「シモバシラ」は「雪寄せ草」とも。歳時記には季語として採用されていない。
植物大図鑑によると「花は秋、一方に向かってつき、花序は6〜10センチメートル、花冠は長さ7ミリメートル、和名や別名はユキヨセソウ。枯れた茎も毛管現象で地中の水分を吸い上げ、冬の朝、茎から霜柱が出るのでいう。」とある。
庭先の蹲踞から流れ出る水の流れに沿って植えておいたシモバシラが芽を出し、いつの間にか柱を立ててきた。
庭先に出ていた妻がそれを見つけて知らせてきた。
冬になってその花茎から霜柱が立ってくるのが楽しみである。

(26/10/30)

(つづきは本誌をご覧ください。)