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東京ふうが 22号(平成22年 夏季号)

編集人が語る東京ふうが22号

「東京ふうが」編集人より

季刊俳誌東京ふうが通巻22号

俳句というささやかな文芸に携わっていると、その人物から想像できない作品が生み出されることに驚くことがある。例えば、久保田万太郎のテカテカした金貸しのような風貌から人生の哀しみを詠う句が迸り出るのは実に不思議である。
作品鑑賞もよいが人物鑑賞もおもしろい。そんな面から「東京ふうが」を鑑賞していただきたい。

蟇目 良雨

 

目 次

1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(1)     高木良多
良多俳句の鑑賞(1)     蟇目良雨
3 作品七句と自句自解「夏季詠」 ►ちょっと立読み
6 墨痕三滴(俳句選評)     添削:高木良多
(お茶の水句会報302~303号より選んだもの) ►ちょっと立読み
7『水郷の風土』余聞     高木良多
その11 ー 印旛沼の龍神 [ 中 ] ►ちょっと立読み
その12 ー 印旛沼の龍神 [ 下 ]
11 ニーハオ中国俳句の旅 <8>     蟇目良雨
「晩秋成都」 ►ちょっと立読み
成都/杜甫草堂/都江堰/武侯祠/三蘇祠/楽山/川劇/「陳麻婆豆腐店」/
付録・上海蟹を食べる
23 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <14>     鈴木大林子
本官への道 ►ちょっと立読み
24 曾良を尋ねて<5>     乾 佐知子
曾良 ー 伊勢への旅立ち ►ちょっと立読み
松平定政と大智院 /深泉良成禅師と大智院 /伊勢永島藩主 松平康尚
27 ミニエッセー「旅と俳句」
チベットの風になって<2>(連載4回)   石川英子
[ 5 ] ポタラ宮 [ 6 ] ガンデン・ゴンパ [ 7 ]ジョカン寺にまつわる伝説
►ちょっと立読み
31 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」     高木良多
33 後記     高木良多
33 東京ふうが歳時記 [ 夏 ]     荻原芳堂選
34 句会案内
(つづきは本誌をご覧ください。)

筒鳥や崖に張りつく御師の家

高木良多講評
東京ふうが 平成22年夏季号「墨痕三滴」より
お茶の水句会報302号~303号より選

筒鳥や崖に張りつく御師の家  荻原 芳堂

 

御師の家とは山岳宗教の祈祷師の家のことであろう。険しい崖に張りついているような住居のあたりに筒鳥が啼いている。筒鳥はぽんぽん鳥ともいう。実景の活写。