編集人が語る「東京ふうが」35号
「東京ふうが」編集人より
高木良多が連載していた澤木欣一の句集研究が一冊に纏まり、『俳人澤木欣一 行脚の風景』として出版された。
また、蟇目良雨の「寄り道 高野素十論」は四Sと呼ばれた高野素十の絶頂期に何が起こったかを研究。虚子と素十と秋櫻子の微妙な関係を描いて興味尽きない。
乾佐知子の「曾良を尋ねて」は、芭蕉が深川へ引退したのは綱吉将軍就任の際のトバッチリを受けてのことという説を引用しハラハラドキドキになる。
このほかの読み物と俳句も都会の哀愁を掬い稀有な俳句集団と言えるだろう。
蟇目良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(14) 高木良多良多俳句の鑑賞(14) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「秋季詠」 ►ちょっと立読み
- 6 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 7 【寄り道 高野素十論】< 6 > 蟇目良雨 ►ちょっと立読み
- 11 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <27> 鈴木大林子
- 13 曾良を尋ねて < 18> 乾 佐知子
- 15 「旅と俳句」梅里雪山の旅< 1 > 石川英子
- 18 小林螢二さんご遺族・小林和子さんの手紙から
- 19 卒寿祝ノ謝辞 高木良多 ►ちょっと立読み
- 20 会友招待席(会友句鑑賞)
- 21 後書 高木良多
- 22 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 14 >【 秋季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」34号
「東京ふうが」編集人より
現代の人が俳句を続ける源流は松尾芭蕉にあると思う。
芭蕉のストイックな生き方が現代においても人生の目標に値するのであろう。
考えたら日本人はとんでもない傑物を生み出してしまったのである。
「東京ふうが」においても乾佐知子氏が曾良の生き方を通して芭蕉に肉薄しているので是非お読みいただきたいと考えている。
蟇目良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(13) 高木良多良多俳句の鑑賞(13) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「夏季詠」 ►ちょっと立読み
- 6 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 7 【寄り道 高野素十論】< 5 > 蟇目良雨 ►ちょっと立読み
- 10 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <26> 鈴木大林子
- 11 曾良を尋ねて < 17> 乾 佐知子
- 14 「旅と俳句」2012 インド漫遊の旅< 4 > 石川英子
インド・ネパール国境スノウリ
►ちょっと立読み
釈迦涅槃の地クシナガラ仏教の夜明けサールナート
帰国
追録
- 22 研究 「奥の細道」で芭蕉が新潟を素通りしたのは何故か 蟇目良雨
- ►ちょっと立読み
- 31 会友招待席(会友句鑑賞)
- 32 『2011一日一句集』紹介文
「水明」2013年1月号より
- 33 高木良太先生卒寿祝賀会
- 34 後書 高木良多
- 34 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 13 >【 夏季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」33号
「東京ふうが」編集人より
俳句作品も、俳画や写俳などの作品も形態の違いがあるけれど、その真の価値は作品に真心が籠められているか否かにかかっていると思う。
「東京ふうが」は表紙絵の俳画以外は全て俳句作品であるから俳句に真心が籠められているかどうかが問われている。
俳句を鑑賞して一句の中に真心が籠められているかどうかは自句自註や俳句添削欄を見ていただければ自ずと理解していただけると思っている。
こうした細かな積み重ねが大切なことであると気を引き締めて編集に当っている。
蟇目良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(12) 高木良多良多俳句の鑑賞(12) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「春季詠」 ►ちょっと立読み
- 5 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 6 澤木欣一の句集 高木良多
- 12 【寄り道 高野素十論】< 4 > 蟇目良雨 ►ちょっと立読み
- 15 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <25> 鈴木大林子
- 16 曾良を尋ねて < 16> 乾 佐知子
旅の経費に関わる一考察
►ちょっと立読み
旅の出費に関する一考察
旅の出費に関する一考察(その2)
- 19 「旅と俳句」2012 インド漫遊の旅< 3 > 石川英子
空路にも寄り道 ウルラー
►ちょっと立読み
聖なる川ガンガー
クレイジーハッピーホーリー
- 24 会友招待席(会友句鑑賞)
- 25 後書 高木良多
- 26 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 12 >【 春季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」32号
「東京ふうが」編集人より
「5千粒、1万粒の涙」
3月9日の朝日新聞記事に、東日本大震災のシリーズものが掲載されていました。
その中に、津波で父も祖父母も亡くした大槌町の小学五年生の少年が、地元に伝わる郷土芸能の七福神踊に没頭して悲しみを紛らわせている様子が報じられています。
「踊っていると、じいじとばあばが見に来て、笑っているような感じがした。ちょっとうれしかったです。」
と今の心境を語り、悲しみは少しずつ癒されているという中に、この少年が語る次の言葉に感激しました。
「津波の時、夜になっておかんが無事だとわかるまで、心配で、避難所で、五千粒、一万粒の涙を流しました。親が二人ともいなくなったんだから、自分より、おかんの方がつらいと思う。津波注意報が来て、おかんと離れていると、心配で仕方がありません。」
この少年が語る「5千粒、1万粒の涙」という胸を打つ飾らない即物具象の言葉こそ俳人の探すべき言葉だと思ったものです。
蟇目良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(11) 高木良多良多俳句の鑑賞(11) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「冬季・新年詠」 ►ちょっと立読み
- 5 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 6 澤木欣一の句集 高木良多
- 19 【寄り道 高野素十論】< 3 > 蟇目良雨 ►ちょっと立読み
- 26 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <24> 鈴木大林子
- 28 曾良を尋ねて < 15 > 乾 佐知子
江戸初期の幕藩体制と改易について
►ちょっと立読み
路通から曾良へ
齋部路通について
旅立ち直前における動向について
- 32 「旅と俳句」2012 インド漫遊の旅< 2 > 石川英子
ダージリン観光
►ちょっと立読み
カルカッタは暑かった
カルカッタの街ぶらぶら
ラピスラズリの首飾り
- 38 会友招待席(会友句鑑賞)
- 39 後書 高木良多
- 40 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 11 >【 冬季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」31号
「東京ふうが」編集人より
素十を勉強してゆくと、素十の俳句作品の魅力とともに素十が門弟と一対一で対話をするように門弟
の作品鑑賞を行う場面の出くわす。
「俳句は作者抜きには語ることが出来ない文学」といわれる所以は、俳句が「座の文芸」から出発していることと無縁ではない。
身分は問わないが、その人なりが理解されなければ「座の文芸」は成り立たないのである。
「東京ふうが」において素十の人間臭さから筆を起こしたが、これは素十の人間好きの根底にあるものが、やがて「座の文芸」という現代では忘れかけてきた「俳句の根源」を素十が大切にしていたことに繋がる予感がしている。
そんな視点で素十論に立ち向かいたい。
蟇目 良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(10) 高木良多良多俳句の鑑賞(10) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「秋季詠」 ►ちょっと立読み
- 5 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 6 澤木欣一の句集 高木良多
- 16 【寄り道 高野素十論】< 2 > 蟇目良雨 ►ちょっと立読み
- 22 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <23> 鈴木大林子
- 24 曾良を尋ねて < 14 > 乾 佐知子
- 26 「旅と俳句」2012 インド漫遊の旅< 1 > 石川英子
インドへの第一歩
►ちょっと立読み
アーグラーのタージマハール
デリー市内いぶーらぶら
ダージリンはヒマラヤ裾の町
カンチェンジュンガの夜明け
- 33 特別寄稿「未来への絆〜大震災復興を誓って子供の植樹活動」
元石一雄►ちょっと立読み
- 35 蟇目良雨著『2011一日一句集』に寄せて
- 39 「東京ふうが」の仲間の皆さんが選んだ『2011一日一句集』からの五句選
- 40 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」 高木良多
- 41 後書 高木良多
- 42 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 10 >【 秋季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」30号
「東京ふうが」編集人より
※ 寄り道高野素十論を書くに当って
混沌とした現代の俳句界にとって客観写生を貫いた高野素十の俳句は貴重である。
写生の中に余情がにじみ出してくる名句を素十はどのように会得したのか。
その生き様を辿ることにより理解できるかもしれないと筆を起こしたのが「寄り道高野素十論」。
ライフワークにするつもりで書きます。
蟇目 良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(9) 高木良多良多俳句の鑑賞(9) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「夏季詠」 ►ちょっと立読み
- 6 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 6 澤木欣一の「俳話草紙」<2> 高木良多
- 9 澤木欣一の句集 高木良多
- 14 「水郷の風土」余聞<その14> 高木良多
蘆原の中つ国
- 15 【寄り道 高野素十論】 蟇目良雨
- 27 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <22> 鈴木大林子
- 21 曾良を尋ねて < 13 > 乾 佐知子
34回 曾良と諏訪家に関する一考察
►ちょっと立読み35回 諏訪藩と俳諧の流れ36回 曾良と伊勢藩主松平良尚37回 東京大学 総合図書館
- 24 ミニエッセー「旅と俳句」
ネパール・ヒマラヤ紀行2011 石川英子
- 31 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」 高木良多
- 31 後書 高木良多
- 32 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 9 >【 夏季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」29号
「東京ふうが」編集人より
芭蕉曰く「俳諧は三尺の童にさせよ」(三冊子)。
俳句は童子が何に対しても驚くような素直な心を持って行えと言うことだ。その芭蕉は満51歳で亡くなる。異国の文物に触れようと心に長崎への旅を夢見ながら。
今、「東京ふうが」の連衆は70歳台から90歳になんなんとする仲間たちばかりだ。芭蕉には考えられなかった年齢である。しかし心だけは三尺の童より若いと自負している。俳句研究に旅に老いの輝きを灯し続けている。
蟇目 良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(8) 高木良多良多俳句の鑑賞(8) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「春季詠」 ►ちょっと立読み
- 6 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- 7 澤木欣一の句集 高木良多
- 17 俳句紀行 アンコールワット 蟇目良雨
- 27 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <21> 鈴木大林子
- 27 曾良を尋ねて < 12 > 乾 佐知子
- 30 ミニエッセー「旅と俳句」
ネパール・ヒマラヤ紀行2011 石川英子
〜仏陀の生誕地・ルンビニ〜5.テラウラコット遺蹟
►ちょっと立読み6.ルンビニ園7.スノウリ8.旧王国ダルバール広場
- 37 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」 高木良多
- 38 後書 高木良多
- 38 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 8 >【 春季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」28号
「東京ふうが」編集人より
俳句を始めて何やかや三十年を経て、俳句が判りかけてきたと思いきやどんどん遠くへ逃げてゆく現実に打ちのめされている毎日です。それが俳句の魅力なのでしょうか?「東京ふうが」も少しづつ俳句の楽しさに近づけるよう誌面作りになってきたと自負しています。機会がありましたら手にとってご覧になって下さい。
蟇目 良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(7) 高木良多良多俳句の鑑賞(7) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「冬季詠」 ►ちょっと立読み
- 6 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- (お茶の水句会報319~321号より選んだもの) ►ちょっと立読み
- 7 澤木欣一の句集 高木良多
-
- 18 ニーハオ中国俳句の旅 <14>(番外編) 蟇目良雨
- 25 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <20> 鈴木大林子
- 27 曾良を尋ねて < 11 > 乾 佐知子
芭蕉と仏頂禅師 ►ちょっと立読み
曾良と三井家親子
野ざらし紀行と曾良入門
歌仙「蛙合せ」
- 30 ミニエッセー「旅と俳句」
- ネパール・ヒマラヤ紀行2011 石川英子
〜仏陀の生誕地・ルンビニ〜
- 34 私と小倉と久女のこと 深川知子
- 36 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」 高木良多
- 36 後記 高木良多
- 37 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 7 >【 冬季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」27号
「東京ふうが」編集人より
「風」澤木欣一、「春耕」皆川盤水を師系とし自然の中に生活の美を求める俳句集団として活躍しています。
お茶の水句会として発足してはや三十年経ちます。都会の中の風雅を掬い取る姿勢は少しも揺らぎません。
「東京ふうが」にこれからもご注目下さい。
蟇目 良雨
目 次
- 1 名句逍遥
欣一俳句の鑑賞(6) 高木良多良多俳句の鑑賞(6) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「秋季詠」 ►ちょっと立読み
- 6 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- (お茶の水句会報316~318号より選んだもの) ►ちょっと立読み
- 8 澤木欣一の沖縄諷詠 < 5 > (最終回) 高木良多
10 澤木欣一の「俳話草紙」 高木良多11
ニーハオ中国俳句の旅 <13>(番外編) 蟇目良雨
20 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <19> 鈴木大林子
22 曾良を尋ねて < 10 > 乾 佐知子
26 ミニエッセー「旅と俳句」ネパール・ヒマラヤ紀行2011 石川英子
ポカラ・ダンプストレッキング 〜仏陀の生誕地・ルンビニへ〜
35 会友招待席(会友句鑑賞)
「鑑賞と添削」 高木良多
37 後記 高木良多38 句会案内
表3 東京ふうが歳時記 < 6 >【 秋季 】 編集部選
編集人が語る「東京ふうが」26号
「東京ふうが」編集人より
菅政権が野田政権に移る天下の秋を知る季節に26号をお送りします。
高木良多の澤木欣一研究も更に磨きがかかってまいりました。鈴木大林子の東京大空襲体験記に込められたユーモアは好評です。曾良の謎を少しづつ剥がす女の執念。中国紀行は天台山で空海と最澄の分かれ道に觸れています。
全体として読み物としてもなかなかいい線を行っていると自負しています。
蟇目 良雨
目 次
- 1 名句逍遥
- 欣一俳句の鑑賞(5) 高木良多
- 良多俳句の鑑賞(5) 蟇目良雨
- 2 作品七句と自句自解「夏季詠」 ►ちょっと立読み
- 7 墨痕三滴(俳句選評) 添削:高木良多
- (お茶の水句会報313~315号より選んだもの) ►ちょっと立読み
- 8 澤木欣一の沖縄諷詠 < 4 > 高木良多
- 「芭蕉布の里」 ►ちょっと立読み「紅型」「壺屋」「闘牛」
- 11 ニーハオ中国俳句の旅 <12> 蟇目良雨
- 日本に最も近い中国
中国7千年の魅力を湛える江南の旅 ►ちょっと立読み
寧波・天台山・河姆渡遺跡・紹興
- 24 東京大空襲体験記 銃後から戰後へ <18> 鈴木大林子
- 捨てる神あれば拾う神あり ►ちょっと立読み
- 18 曾良を尋ねて < 9 > 乾 佐知子
- 甲州 谷村の出合い I ►ちょっと立読み/甲州 谷村の出合い II/甲州 谷村とその後
- 21 ミニエッセー「旅と俳句」
- ネパール・ヒマラヤ紀行2011 石川英子
ポカラ・ダンプストレッキング 〜仏陀の生誕地・ルンビニへ〜
1. ネパール入国への道 ►ちょっと立読み
2. 憧れのネパール第二の都市ポカラへ
- 34 会友招待席(会友句鑑賞)
- 「鑑賞と添削」 高木良多
- 36 後記 高木良多
- 36 句会案内
- 表3 東京ふうが歳時記 < 5 >【 夏季 】 編集部選
(つづきは本誌をご覧ください。)
都会の郷愁と風雅を俳句とエッセーに掬いとる俳句同人集団